厚鋼板

鋼管

最近の各種鋼構造物の大型化、多様化にともない、厚板の概念も大きくかわり、サイズに対する要求は広幅化、長尺化、極厚化し、また、品質に対しても、溶接技術、加工技術の進展とともに、より水準の高い、均質なものへと要求が高度化してきています。

神戸製鋼所では、このような情勢にこたえて、1968年4月に加古川に最新鋭の設備を有する厚板工場を建設し、その後も逐次設備の改善増強につとめ、1979年にLR・QAAC(品質保証認定書)、1982年にはTÜV(原子力および圧力容器用鋼板)、1985年にNV・QSC(鋼板および鋼帯)、1995年にISO9001の認証を取得し、これらをベースとした優れた管理体制のもとに品質の万全をはかっています。

当工場で生産される一般構造用、溶接構造用、ボイラ・圧力容器および低温用、耐候・耐食性用、造船用、建築構造用などの鋼板はいずれも次のような優れた品質特徴を有しており、好評を得ています。

特長

  1. コンピュータを駆使し、徹底した品質管理体制のもとで製造しているので安定した品質が保証できます。
  2. 胴長4,720mmの強力な2連の四重広幅厚板圧延機により、板幅4,500mm、板長25,000mmという広幅長尺の厚板が製造できます。また、板厚、単重について360mm、34,000kgまで製造が可能です。
  3. 粗圧延機、仕上圧延機とも直径2,000mmという世界でも最大級のバックアップロールを備えており、仕上圧延機では適切な形状のロールカーブを組み合わせることで、広範囲なクラウン制御:能力を実現するとともに、自動板厚制御装置(AGC装置)を駆使して偏差の少ない均一な厚さの鋼板を製造しています。
  4. ホットスカーフィング、150kgf/cm2超高圧水デスケーリング、ウォーキングビーム式加熱炉の採用など鋼板の表裏面品質に対しては万全の策をとっており、製品の外観は優れています。
  5. ジェットスリット、上部パイプラミナー、下部スプレー方式の加速冷却装置により、圧延後、鋼板の冷却速度をコントロールし、制御圧延法との組合せにより、靱性の優れた高強度の鋼板製造が可能です。
  6. 熱処理は間接加熱無酸化雰囲気式連続熱処理炉で加熱し、焼入れは急速焼入れが可能なローラプラテン式焼入装置を採用しており、焼むらのない優れた調質型鋼板を製造しています。
  7. 受注から出荷まですべてコンピュータによる一貫管理を行っており、出荷、納期の管理は万全です。

神戸製鋼所は、複合経営のメリットを生かし、「お客様の身になって作った鋼板」をスローガンに日夜努力しています。

すなわち、溶接性については、溶接事業部門とタイアップし、また、使用時の性能については機械部門と一体となり、さらに、材料研究所および機械研究所とも協力して品質向上につとめております。

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