環境保全

基本的な考え方

当社グループは「環境に配慮した生産活動」を環境経営方針の一つとして位置付け、継続的な生産工程の改善、設備更新や効率の良い最新設備の導入、環境負荷物質の除害設備の導入など、あらゆる面で環境に配慮したものづくりを徹底し、ばい煙などの環境負荷の低減に取り組んできました。引き続き、排出抑制に努めていきます。

マネジメント体制

水質汚濁対策

当社グループでは、水の使用に当たっては、生産工程における水の効率使用、水の循環利用などを徹底することで、水使用量の削減を進めております。

また、生産工程からの排水の特性に適した処理システムで浄化することで公共水域への汚濁負荷量の排出抑制を図っています。

目標

当社グループの2021~2023年度中期での目標は、きめ細かな操業管理、設備管理を継続し、ばい煙等の環境負荷低減に取り組むこととしています。

実績

2021年度の実績は96%であり、目標を達成しています。

また、排水の汚濁負荷量については、排水リスクのある地域に立地する事業所を対象にCOD、総窒素、総りんに目標を設定し ており、実績はそれぞれ目標を達成しています。

水質汚濁負荷量データ((株)神戸製鋼所及び国内グループ会社)

項目 目標 2020年度 2021年度
排水量 - 259,813万m3 266,406万m3
COD 474t 243t 244t
窒素 2,513t 1,915t 1,887t
総リン 23t 3t 3t
  • ※ 汚濁負荷量の総量規制が適用される地域の10事業所を対象にしています。

KOBELCOグループの取り組み

当社の各事業所では、各生産プロセスからの排水を、凝集沈殿、砂ろ過などにより浄化した後、再び所内で循環利用しており、約96%の水を再利用しています。

水のリサイクル状況(水利用の多い国内グループ会社含む)

水のリサイクル状況(水利用の多い国内グループ会社含む)

当社グループでは、各事業所において水質に関する規制値を把握し、その遵守状況を評価しています。各事業所の水質測定 結果を含む排出データは以下をご参照ください。

大気汚染対策

KOBELCOグループでは、低NOx型の燃焼設備の導入、排ガス処理設備及び集じん機の適正管理などを徹底することで、大気汚染物質の排出抑制に努めています。

目標

当社グループの2021~2023年度中期での目標は、きめ細かな操業管理、設備管理を継続し、ばい煙などの環境負荷低減に取り組むこととしています。

実績

22021年度の実績は、ばい煙の管理を徹底し、排出量の抑制を継続して実施しました。しかし、加古川製鉄所における降下ばいじん量の製鉄所影響の自主管理目標値((対象測定地点:加古川神鋼ビル、別府小学校、尾上小学校において、3.0t/ km2/月以下)について、2021年5月から7月にかけて3か月連続で未達成となりました。

KOBELCOグループの取り組み

SOx・NOx排出量の抑制(過去3年間のSOx及びNOx排出量)

生産工程などで発生するSOx(硫黄酸化物)については、省エネルギー化による燃料の削減や低硫黄燃料の使用、都市ガスへの燃料転換などにより発生の抑制を図るとともに、脱硫などの排ガス対策を行っています。一方、NOx(窒素酸化物)については、低NOx燃焼技術の導入や省エネルギー対策により排出量の抑制に努めています。

SOx排出量(国内グループ会社含む)

NOx排出量(国内グループ会社含む)

加古川製鉄所における粉じん対策

加古川製鉄所では、近隣3か所の降下ばいじんに係る製鉄所影響値を3.0t/km2/月以下とする自主管理目標値を定めていま す。2021年度は5月~7月にかけて、3か月連続で未達成となり調査の結果、以下の2点が原因となっていることが分かりました。

今後は、焼結工場の集じん機の追加設置と、敷地境界の防じんネットの定期清掃等によるネットの閉塞対策を行うことにより、安定して目標値を達成するよう取り組んでいきます。

画像・キャプションの位置指定は定義されていません。

化学物質の適正管理

当社グループでは、KOBELCOグループ化学物質管理方針を定め、調達から製造・品質管理まで化学物質を適切に取り扱うこととしています。

KOBELCOグループ化学物質管理方針

化学物質の取り扱いに係るすべての国内法令を遵守するとともに、以下の取組みを推進する

  • 原材料の調達にあたって、化学物質を適正に取り扱うようサプライヤーに働きかける
  • 化学物質による従業員の健康へのリスクを把握し、安全な労働環境を確保する
  • 環境負荷低減のため、工程で使用する化学物質を適正に管理するとともに使用量を削減する
  • 製品出荷先の国・地域の法令を遵守するとともに、製品含有化学物質に関する顧客の要望に適切かつ速やかに対応する

目標

当社グループ化学物質管理方針に基づき、PRTR法※1や化審法※2に関する化学物質について、使用量・排出量・移動量を把握するとともに、使用量の削減や排出量の抑制に向けた活動に取り組んでいます。

当社グループの目標は、化学物質の適正管理、削減・代替活動に取り組むとともに、廃PCB電気機器、フロン類使用機器については、それぞれPCB特別措置法※3、フロン排出抑制法※4に基づき適切に保管・管理することとしています。

  • ※1 PRTR(Pollutant Release and Transfer Register)「特定化学物質の環境への排出量の把握等および管理の改善の促進に関する法律」

    ※2 「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」

    ※3 「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」

    ※4 「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」

実績

2021年度の実績は、処理期限を迎える地域の高濃度PCB廃棄物(トランス、蛍光灯安定器等)については、荷姿登録を完了し順次委託処理を行いました。その他地域についても法期限までに処理を達成する見込みです。低濃度PCB含有機器については使用中機器の掘り起こし調査を進めるとともに一部を委託処理しました。また、監査等でフロン排出抑制法への適切な対応状況を確認しました。

過去3年間のPRTR届出対象物質の年間移動・排出状況

2019年度 2020年度 2021年度
届出対象物質数 48物質 46物質 46物質
大気への排出量 581t 470t 429t
公共用水域への排出量 64t 57t 63t
下水への移動量 0.5t 0.3t 0.5t
事業所外への移動量(廃棄量) 652t 588t 625t
  • ※ 当社グループ(国内)の化学物質の排出量・移動量の99%を占める範囲を集計しています。

    ※ 2021年度の詳細はこちらをご覧ください。

過去3年間の揮発性有機化合物(VOC)及びその他の有害物質の大気排出量(国内グループ会社含む)(単位 t/年)

2019年度 2020年度 2021年度
揮発性有機化合物(VOC) 577 469 428
その他の有害物質 0 0 0
マンガン及びその化合物 0.1 0.1 0.1
  • ※ 揮発性有機化合物(VOC)としてPRTR法施行令の別表第一に定める第一種指定化学物質のうち、当社グループに関連するVOCを対象としました。

    ※ 当社グループ(国内)の99%の環境負荷を占める範囲を集計しています。

KOBELCOグループの取り組み

使用量・排出量削減の取り組み事例

事業所名/会社名 事業所所在地 トピックス
コベルコ建機株式会社
大垣事業所
岐阜県大垣市 塗着効率向上のための静電塗装の導入
日本高周波鋼業
富山製造所
富山県射水市 塗装工程でのテトラクロロエチレンの使用廃止

ページトップへ